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2014年 04月 22日

『歯を抜く。』という大英断。

先日、80歳目前の父親が、下の前歯を抜歯いたしました。抜く時につかんだだけでもボロっと崩れたような歯でありましたが、

本人は、その抜いた歯を、もって帰る。というではありませんか。ぼろぼろの歯をきれいに集めて大事そうにもっていくのです。なんでよ?いるの?と聞くと、うん、いる!と力強く答えるのです。

そこでわたしはなんだか人生を見たような心持ちになりました。。こんにちは、歯科衛生士の大友尚子です。

 

歯を抜く、ということは体の一部を失うことなのでしょう。いくら専門家の私達が説明しても、名残惜しいし、切ないのですよね?

いちばんよくあるのは、自覚症状のないまま進んだ歯周病のステージ3のグラグラ寸前の歯ですね。この時点でまだ痛みのない場合、

患者様にとってはたいそう後ろ髪を引かれる思いだとおもいます。もしくは斜めに生えて行き場(生き場)を失いかつ、手前の第二大臼歯にまで

悪影響を及ぼしている親知らず。

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私達は診査診断の結果、HOPELESS(残しておいたらデメリットの方が多い)となると、抜歯を当然勧めるのです。

下の親知らずなどは腫れたり痛んだりする為、躊躇するのもこれ道理でしょう。実際のところかつて、院長先生もわたくしも自身の親知らずの抜歯ではのたうちまわった経験がございますよ。ええ。けど腫れたり痛んだりしても、後に幸せが待っていることを、必ずや治ることを、『知っている』ので耐えられました次第です。少しの間我慢すれば、メリットのほうがはるかに大きいのです。

しかし、だましだましで『様子を見た』結果、腫れや痛みがのちに増幅する例をたくさん見ているのです。

ときには大英断も必要です。

院長の方針として、神経は出来るだけ残す。残せる歯は極力抜歯しない。その理念をもってしても無理だから提案するのです。

愛着があるのは人情です。当たり前です。

数ある歯医者さんのなかには、痛みや腫れの責任を負いたくない、医院のリスク管理にご執心な先生は当然、抜かなくてもいいんじゃないですかあ〜と、その場しのぎであなた様を喜ばせるでしょう。(いえまあ、その先生にも高尚なお考えがあってのことでしょう←あわててフォロー)

当院ではCTも完備しているため、通常のレントゲン写真ではわからない真実も見つけることができます。それをふまえたうえでプロとして出した結論

を信用していただくべく、日々皆様と真摯に向き合っていくと、われらスタッフ一同肝に命じている所存であります。。

(軍隊か!)

 

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