こんにちは。
くげぬま海岸歯科クリニック、勤務医の梶原です。
今回は歯周病をテーマにしてみようと思います。
歯周病とはどんな病気でしょうか?
- 歯茎が腫れる
- 膿が出る
- 歯がグラグラする
- 骨が溶ける
- 痛みなく病気が進行する
さて、どれでしょう?
答えは・・・全部正解です。
しかし、どちらかと言えば「歯周病によって起こる症状」を表しています。
じゃあ、歯周病ってなんなの?
これに対する答えは「症状なく進行して気が付いたら骨が溶けてなくなり、最終的には歯が抜ける病気」です。
さきほどあげた症状を並べただけに見えますね。ですが、骨が溶けるだけ、痛みなく進行するだけならば、他の病気の可能性もあります。
「4㎜以上のポケットがあれば歯周病」というのが、基本的な考えですが、それは歯周病そのものを表していません。
なぜ4㎜なのか?
4㎜以上のポケットがあると、骨が溶け始めていると判断されるからです。(興味がある方はネットでお探しください。)
ですが、仮に4㎜のポケットがあっても、症状が安定していれば問題ないのです。
歯周病は、症状なく進行して気が付いたら骨がなくなり、最終的に歯が抜けるから問題なのであって、症状が安定していれば問題ありません。
ちなみにポケットとは・・・
上のような、歯と歯ぐきの間の空間を歯周ポケットと言います。それを省略してポケットと呼ぶことが多いです。健康であれば、この空間は3㎜程の深さと言われています。
ご自身が歯周病かどうかという場面で、まるでそれが自分に対する○か×かのように感じる方がいらっしゃいますが、この病気はそもそも高血圧のように「いかに付き合うのか?」という病気なのです。
実は誰にでも起こります。健康な方でも歯ぐきに手入れをせずに3日間放置すれば、歯周病になるといわれています。(顕微鏡で見ると、炎症が起きているそうです。)
これをすれば大丈夫とか、これをしたらならない、というものではありません。
ですから、日々のメインテナンスが大事になります。
人間は機械ではありません。
悪いところがあっても、まるまる取り換えるということができないのです。
いかにご自身の体を健康で長く持たせるか?
病気の進行は、ある時突然はじまります。
それをチェックするためにも、まず月々ご自身の体を調べる日を作ってみてはいかがでしょうか?