フッ素を取り込む為の効果的な方法
Fluorineダブルブラッシング法
日頃から虫歯予防にフッ素を取り込む為の効果的な方法として、ダブルブラッシング法というものをご紹介します!
☆2度目はフッ素配合ジェルを歯ブラシにつけて、歯に塗り込む。もしくは、最後にフッ素配合洗口剤でうがいをする。
- フッ素を口腔内に行き渡らせるために、歯磨き中の途中吐き出しはできるだけ少なめに。
- しっかり浸透させるためにはフッ素塗布後、2時間以内の飲食を避けるのが理想。
- 毎日継続使用する。
- 歯磨き粉のフッ素濃度は1000ppmが適している。うがいができない乳幼児は、家庭で使用する場合500ppm以内のものがおすすめ。
フッ素配合ジェルや洗口剤の味は悪くないので、歯磨き後の爽快感も十分に得ることができます。
フッ素配合歯磨き粉の効果的な使い方
- 歯ブラシに年齢に応じた量の歯磨き粉をつける。(下記の応用量表をご覧ください)
- 磨く前に歯磨き粉を歯全体に広げる。
- 2~3分間、歯磨き粉を泡立たせるようにして歯を磨く。
- うがいは5~15mlの水で、なるべく一回のみ行う。
フッ素配合歯磨き粉の年齢別応用量
年齢 | 使用量 | 歯磨き粉のフッ素濃度 | うがいと注意事項 |
---|---|---|---|
6ヶ月〜2歳 | 切った爪程度 | 500ppm | 仕上げ磨き時に保護者が行う |
3歳〜5歳 | 5㎜以下 | 1000ppm | 5〜10ml の水で1回のみうがい |
6歳〜14歳 | 1㎝くらい | 1000ppm | 10〜15ml の水で1回のみうがい |
15歳〜 | 2㎝くらい | 1000ppm | 10〜15ml の水で1回のみうがい |
従来は、うがいが出来るようになる4歳くらいから歯磨き粉を使用すれば良いと言われていましたが、歯磨き粉の中に含まれるフッ素濃度をコントロールすれば良いという考えから、現在は生後6ヶ月から歯磨き粉を使用することが提唱されています。
2歳以下のお子さんが飲み込んでしまっても問題ないように、歯磨き粉のフッ素濃度は500ppmから使い始めて、うがいができるようになればフッ素濃度1000ppmの歯磨き粉を使用してみてください。
フッ素は歯のエナメル質表面に浸透すると、歯を丈夫にしてくれます。日本で発売されている歯磨き粉の90%以上にはフッ素が含まれていますが、フッ素濃度を意識して使い分ける(購入する)のが虫歯予防には大切です。
フッ素を過剰に怖がる方もいらっしゃいますが、WHOはフッ素を必須栄養素の一つとしています。必須ということは、適切な量を日々摂取しなくてはいけません。残念ながら日本では、フッ素はカルシウムと同じで、まだまだ摂取量が足りないと言われています。アメリカ、 カナダ、オーストラアなど諸外国では水道水にフッ素が配合されていて、国家レベルでの対策が取られています。シンガポールや香港の水道に至っては100%の普及率だそうです。
紅茶やウーロン茶にはフッ素が多く含まれているため、虫歯予防に効果的です。土や海水にもフッ素は存在しているので、新鮮なお野菜や魚介類を食べることも、歯にいいと言えるでしょう!!!
また虫歯予防には、虫歯菌の栄養となってしまう砂糖の摂取をなるべくしないことがポイントです。
- 毎食後にフッ素入り歯磨き粉を使用して歯磨きすること
- 砂糖を使用した甘いお菓子やジュースのかわりに果物を食べたり、お茶を飲むようにすること
この2点を意識して頂ければと思います。
1985年の段階ではフッ素入り歯磨き粉の割合は10%でしたが、現在発売されている歯磨き粉の90%にフッ素が含まれています。10年以上前まで歯磨き粉はあくまでも《歯磨きの補助剤》という位置付けでしたが、今では《未成熟な歯に対しての積極的な予防剤》という考えになっています。
日本における歯磨き習慣の定着率は95%ですが、残念ながらまだまだ虫歯が多いのが現状です。歯磨き粉の効果的な使い方が浸透していないためだと思われます。
当クリニックではお子様の検診、クリーニングの仕上げにクリニック仕様の高濃度の9000ppmのフッ素を塗布をしています。クリニックでのメンテナンスも重要ですが、毎日少量のフッ素を取り入れていただくとより効果がありますので、ぜひ積極的に使用してみて下さい。