審美歯科①・審美歯科②では、e-maxという前歯用のセラミックについてご紹介しました。
今回は、オールジルコニアという奥歯用のセラミックの症例になります。
右上の銀歯が気になると来院された患者様の初診時の写真です。
角度を変えて撮るとこんな感じです。2本ともいつ入れたか分からないくらい時間が経っていると伺ったので、セラミックでの修復を提案しました。歯ぎしりの自覚がある方でしたので、美しさだけではなく頑丈さも求められるケースになります。
審美性に優れているe-maxというセラミックには、やや強度に劣るという欠点があります。奥歯ですので歯ぎしり・くいしばりの力に負けて、将来的に割れてしまうことも予想されました。もちろん当院でのセラミック修復には5年保証がもれなくついているので、もし割れてしまっても安心といえば安心ですが。。。
当院で治療を受けた歯は10年20年と長持ちして使って頂きたいですから、その方に合ったベストな素材を選択するように心がけています。患者様と相談したところ、「見た目も大事だけれど、とにかく長持ちするものが良い」というご希望でしたので、オールジルコニアという素材を提案しました。
オールジルコニアは、色調に劣るので前歯には使用出来ませんが、最も頑丈で‘ダイヤモンドと同じくらいの硬度’を有します。今までは、艶がありすぎて真珠みたいな不自然さが目立ってしまったため、積極的には薦めていませんでした。しかし、1年くらい前からは同じ硬さのままで、色の改善がなされて来ましたので、奥歯に限り使用することが増えてきています。
セット前の写真です。しっかりと虫歯を取りきり、形を整えた状態です。
セット後の写真です。如何でしょうか?やや艶がありすぎるのが気になると言えば気になりますが、十分に周囲と調和していると思います。
患者様もとても満足されたので、定期的なメンテナンスをお約束して治療終了となりました。一口にセラミックと言っても、色々なバリエーションがあります。「笑うと銀歯が見えて嫌なんだよなあ」という方は、担当歯科衛生士に遠慮なくご相談下さい。