前回の再生療法①では、CGFの特徴についてお話しました。今日はそのCGFが、当院の日々の治療でどのように活かされているかをご紹介しようと思います。
まずはこんな感じで採血します。献血の針に比べると細いので、痛みもほとんどありません。
血液が入った試験管を、医療用遠心分離機に入れて10分〜15分ほどグルングルン回します。
CGFが出来るのを待っている間に、親知らずの抜歯を行います。麻酔をして歯茎を切開し、埋まっている親知らずの周囲の骨をピエゾサージェリーで削ります。「キーン」という音はしますが、熱を与えずに骨を削れるので、術後の腫れが最小限で抑えられます。
約15分で無事に親知らずが抜けました。以前は、抜いたところに何も入れず縫合して止血して終わりだったので、術後に痛みと腫れが生じてしまっていた訳です。。。これだけの大きな穴が痛みの原因であれば、何かで補ってあげれば楽になりそうな気がしませんか?
ちょうど良いタイミングでCGFが完成。ピンセットでつまめるので操作性もバッチリ。ご自分の血液から取り出すものなので、コストもかからず副作用もありません。失った組織を再生させるには最高の生体材料でしょう。
16ccの血液から採取した、2つのCGFを抜歯後の穴に入れます。
もともと親知らずがあった部分をカバーしてくれるので、あっという間に血も止まります。止血された状態なので、縫合も楽に行うことが出来ます。
すごーく分かりやすく要約してしまうと、『CGF=自分自身の回復力が濃縮されたゼリー』みたいなイメージですね!!
この写真の患者様は、翌日の消毒時に「痛み止めを使う必要もなかった」と驚かれていました。