痛みを与えない為に① 痛みを与えない為に② に続き第3弾!!
色々と工夫を凝らすことで痛みをコントロールできることは分かって頂けたと思います。
ですが、「そうは言ってもやっぱり怖い。クリニックや病院行くだけで気分が悪くなってしまう。」という方もいるでしょう。
すごく緊張しているのに、リラックスしてと言われても難しいですよね。そういう場合は、全身へのアプローチを行います。
①ハイブリット鎮静法
静脈内鎮静法の半分の効果です。
生体モニターで体調を管理した上で、笑気ガスとドルミカムを併用して行います。イメージとしては、『電車内でウトウト居眠りしている感じ』でしょうか。費用は3万円と静脈内鎮静法より安いですが、効果には残念ながら個人差があります。僕自身の経験では9割の方に有効といえる方法ですね。
②静脈内鎮静法
麻酔科の先生に来てもらって行います。全身麻酔と違って生命に関わる部分の意識はあると言われていますが、歯科治療においては十分すぎるくらいの麻酔作用で、まったく処置中のことは憶えていません。イメージとしては、『疲れ切って爆睡していて、誰かに呼ばれても揺らされてもなかなか目覚めないくらいの深い眠り』ですね。静脈に麻酔薬が入ってから処置が終わるまでその間の出来事はまったく憶えていなくて、本当に楽だったと皆さんに喜ばれます。
従来は麻酔科医と患者様のスケジュールを合わせるのが大変という欠点がありましたが、現在は東京大学病院麻酔科チームとの提携によりご希望の日時に合わせることが可能となりました。費用は8万円ですが、親知らずの抜歯やインプラント手術が怖くて踏み出せない方には朗報だと思います。
③全身麻酔
いやいや静脈内鎮静法でも心配だ。手術が終わった後に容態が急変したらどうするの???という方には全身麻酔しかありません。全身麻酔は入院しないとできませんが、処置後の夜間もしっかり体調を管理してくれます。2泊3日くらいの入院が可能な方には適しているかも知れません。特に難症例の親知らずに関しては、入院下での抜歯が健康保険適応になるようです。当院には入院設備がありませんので、藤沢市民病院口腔外科をご紹介させて頂きます。
残念ながら親知らずのトラブルだけは、予防しても防げませんからね。歯科医院の扱う処置の中で一番大変なのが親知らず抜歯ですから、以上の方法を検討してみる価値はあるでしょう。