院長ブログ

院長 三浦 陽平

2017年 09月 24日

インプラントメーカーの使い分け

歯科用インプラントのメーカー数は世界で200社以上とも言われます。

そのうち国内で流通しているものは50社ほど。
インプラントは顎骨に埋めるものですから、より良いメーカーを吟味して選択する必要があります。

当院では主に3つのインプラントメーカーを採用しています。

1、ZIMMER社
整形外科の人工関節における世界シェアNo. 1企業。歯科用インプラントでも世界4大メーカーの1角を占めています。昔からのユーザーの先生も多いので、細かいパーツが充実しているメリットがあるものの、やや保守的な傾向がありますね。
当院では、骨増生が必要な症例・審美性が求められる症例で、使用しています。

2、Implant Direct社
ジンマー社でインプラント開発を行っていたジェラルド・ニズミック博士が独立して創業した会社。
ジンマー社製インプラントの改良バージョンとも言えます。日本では馴染みが薄いのですが、産業界大手ダナハー社グループに属しています。ダナハー社グループの株式時価総額はなんと6兆円!!!
インプラントメーカー選択の条件の一つとして、その会社が永続的に潰れないことは結構大事なんです。どんなに良いインプラントでも、会社の規模が小さいがためにあっさり潰れてしまうと、その後のパーツ補給が滞ってしまいますから、僕らはお手上げ状態となります。
当院では、骨が柔らかい症例・顎骨が痩せている症例で、使用しています。

3、Dentium社
神戸製鋼の金属を、シチズン製のミリングマシーンで切削加工しているのが、Dentium社のインプラント。
上記2社と比べるとブランド力では劣りますが、日本の技術を最大限利用しているので、安心して使用できます。歯科医師にとって、より扱いやすいインプラントであることをコンセプトにしているだけあって、オペがとてもスムーズに進みます。僕らにとって扱いやすいと言うのは、ヒューマンエラーが生じにくいと言うメリットに繋がりますからね。
当院では、骨が硬い症例・ショートインプラントが必要な症例で、使用しています。

 

実は、国内で流通しているどのメーカーのインプラントも、厚生労働省の世界一厳しい試験をくぐり抜けた上で認可を受けています。ですので、どのメーカーのものも、はっきり言ってハズレはありません。

僕自身の考えとしては、どのメーカーのインプラントを使うかではなく、どう使い分けるかが重要だと思っております。

車や家電と同じで、各社のインプラントには特徴がありますからね。患者様の要望や状況に応じて、最適なインプラントメーカーを選択することが、ポイントでしょう。

写真はZIMMER社のインプラント。使用期限やサイズが明記されています。

 

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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