今回の話題は、ショートインプラント②の続きとなります。
サイナスリフトと呼ばれる大規模な骨増生を他院で提案されて、なかなかインプラントオペを受ける踏ん切りがつかず、当院でショートインプラントによる治療を希望された患者様のオペを3日前に行いました。
上のCT写真で分析すると垂直的な骨量は約3ミリしかありません。そうなるといくらショートインプラントでも、骨量が不足します。
そこで、ソケットリフトという方法を併用して少しだけ骨を増やすのですが、最近はさらにバージョンアップしてソケットベントダブルアプローチというテクニックを用います。
ソケットリフトはピンホールみたいな穴を1つ空けるのですが、ソケットベントダブルアプローチは2つの穴を空けます。
2つの穴を空けることで、上顎洞への圧力を緩和できるのでより安全に骨を増やすことが可能となります。
ソケットベントダブルアプローチの施術中の写真です。インプラントを埋め込む位置に2つの穴が空いているのが分かるでしょうか?
この2つの穴から人工骨を入れるので、上顎洞の粘膜を損傷する可能性も非常に少ない安全な手法です。
インプラント埋入後のCT写真がこちら。ショートインプラントが骨の中に収まっているのが分かって頂けると思います。
こんなに短くて大丈夫なの???と思われるかも知れませんが、骨と接触する表面積においては長さ10ミリのインプラントと比較しても差はありませんからね。
インプラントオペが怖い方でも長さ5ミリくらいしか骨に埋め込まないのあれば、安心して頂けると思います。