今週末は親知らずの抜歯の最新手法を学びに大阪に来ています。
親知らずを抜く時に、ノミとトンカチを使ってがんがん叩かれた経験がある方もいるかも知れませんね。
実は僕も、学生時代に、所属していたテニス部の先輩に親知らずを抜いてもらい、その後あり得ないくらいに腫れに腫れました。もちろんノミとトンカチは使用したそうです。
骨を回転式の切削器具で削り、その後ノミとトンカチで親知らずを叩いて抜くというのが、従来の手法でした。
回転式の切削器具は、本来は硬い歯を削るためのものですから、骨に使用すると高熱を与えてしまい、それが抜いた後の腫れと痛みの原因になります。
ノミとトンカチで親知らずを叩くことは、強い衝撃と振動を骨に与えるので、腫れと痛みの原因になりますし、加えて恐怖感を患者様に与えてしまいます。
当院では、開院当初から親知らずの抜歯には超音波の切削機械(ピエゾサージェリー)を使用しています。
超音波の力を利用することで、不要な熱と振動を与えずに、親知らず周囲の顎骨を切削することができます。
開院当初から使用しているピエゾサージェリーが古くなってきたので、買い替えにあたり新製品の使用感を確認するために勉強会に参加してきました。
本体はこんな感じです。芸術の国イタリア製だけあって、白いボディがおしゃれです。
日本製や韓国製のものも性能は良いですが、デザインはイタリア製がやはり優れています。
このようなチップを本体に取り付けて使用します。
超音波の力でチップが振動して、骨をソフトな力で削ることが可能になります。
この製品の感想としては、親知らずの抜歯に使うには、必要十分のパワーがあり、買い替えの候補になりうる。気になる点としては、海外メーカーの製品なだけに、チップやハンドピース(チップを取り付けるところ)がやや大きい。
小柄な女性の患者様だと、お口の中も狭いので、小振りな製品のほうが使い勝手もよくスムーズに抜歯できるんですよね。日本や韓国の製品だと、口の中に入れる部分は、海外製のものに比較すると、一回り小さく使い勝手には優れています。
パワーを取るか、使い勝手を取るか。。。
もう少し、要検討ですね。