・歯を閉じたとき前歯が深く噛み合っている
・上の歯で下の歯が隠れてしまう
以上のような状態を専門用語で、「過蓋咬合(かがいこうごう)」と言います。
早い時期に乳歯を失くした、虫歯で奥歯を失ったまま放置した、顔面の骨格のアンバランス、などが原因として挙げられます。
一見、歯並びには何の問題がないように見えてしまうのですが、前歯が深く噛み合っているために、下顎の動きに制限が生じるため将来的に顎関節症を引き起こすリスクがあります。
また、上の歯が下の歯に常に突き上げられてしまっているので、どうしても上の歯が虫歯になりやすい状態です。
下顎の強い力のせいで、上顎の歯に細かい亀裂が入り、そこから虫歯菌が侵入していくことで、気がついたら大きい虫歯ができてしまうのです。
「過蓋咬合(かがいこうごう)」であっても、若いうちはそれほど困りませんが、50歳位からは急激に歯を失いやすい傾向があります。
「開口」の方と同じで「過蓋咬合(かがいこうごう)」の方も、無意識下の癖を治しやすい子供のうちに矯正治療をスタートした方が良いと思います。
矯正治療で、噛み合わせの高さの改善を行うことが、一生涯の歯の健康に繋がります。
過蓋咬合の治療例