院長ブログ

院長 三浦 陽平

2021年 12月 12日

矯正治療の前に古いインプラントを撤去する。

当院で意外に多くあるケースが、矯正治療を受ける前準備としての、古いインプラントの撤去です。
歯列不正(歯並びが悪いこと)が原因で歯を失ってしまった方の場合、どうしても長期間経過したインプラントにトラブルが生じやすい傾向があります。
そもそもの原因が解決されていないのでインプラントが永久に持つわけではないのです。

そのような問題を抱えて来院された患者様には、ただインプラント治療をやり直すのでなく、矯正治療も合わせた治療計画をご提案しています。
矯正治療でバランスが取れた美しい歯並びになってからのインプラント治療は永続性に優れ、一生ものといっても過言ではありません。

そもそものご自分の歯を失ってしまった原因へのアプローチが矯正治療であり、歯を失ってしまったという現状へのアプローチがインプラント治療となります。

また、トラブルが起きてしまった古いインプラントの撤去も全て自院で行っています。
インプラント専門医と矯正専門医がタッグを組むことで、難しい症例にも対応可能です。

矯正治療の前に古いインプラントを撤去した治療例

他院で12年ほど前に入れたインプラントが折れてしまい、来院された患者様(30代・女性)の初診時レントゲン写真です。
全体的に歯並びがとても悪く、ただインプラント治療をやり直しても、また12年後にトラブルが生じることが予想されました。
古いインプラントを撤去してから、矯正治療で歯並びを美しく整えることをまず行うことをご提案しました。
矯正治療を受けて頂くと、全体の噛み合わせのバランスも整います。

インプラント撤去前の口腔内写真です。
メスで切開をしてインプラントの頭を出します。
専用のドリルを使用することで、簡単にインプラントを撤去できます。
インプラント周囲の骨を削り、インプラントを撤去していきます。
約5分で撤去が完了しました。
撤去したインプラントです。
キレイに縫って終了となります。

傷口が治ってから、約2年半の矯正治療がスタートします。
インプラントの再治療は矯正治療が終わってから行います。
トータルの通院期間が3年以上にはなりますが、患者様の長い人生を考慮してベストな治療計画を立案することを心がけています。
その代わり、全ての治療が終わった後には、絶対にお口のトラブルが再発しないことをお約束しています。

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

院長の投稿一覧