院長ブログ

院長 三浦 陽平

2022年 05月 13日

ショートインプラントの治療費

当院では、「痛くない」「腫れない」「辛くない」インプラント治療をご希望の方のために、ショートインプラントを積極的に採用しています。
スタンダードサイズのインプラントの長さは、約10ミリ。
当院で使用しているショートインプラントの長さは約7ミリ。
たった3ミリしか違わないと思われるかも知れませんが、この3ミリ短いことには以下のようなメリットがあります。

・短いので、骨がない方にも対応できる。
・上顎洞にサイナスリフトで骨を造る手術を避けることができる。
・下顎の神経に近い症例にも使用できる。
・骨補填剤の使用量を減らすことができるので、感染リスクが軽減できる。
・短いので、骨を削る量が少ないため、痛みを最小限にできる。
・短いので、骨を削る量が少ないため、治療期間が2ヶ月半くらいに短縮できる。
・短いので、骨を削る量が少ないため、オペ中の振動と音を少なくできる。
・骨を増やす必要がないので、治療費がリーズナブルになる。

あえてデメリットを探すとしても、「まだ長期的なデーターが少ない」くらいでしょうか。

太くて短いサイズ(直径5ミリ〜8ミリ、長さ7ミリ)のインプラントを活用することで、「痛い」「腫れる」「手術が辛い」「治療期間が長い」といった従来のインプラント治療のネガティブなイメージを覆すことができるようになりました。

ショートインプラントを使用して奥歯を再建した治療例

治療前

左上の奥歯が取れてしまい、インプラント治療をご希望で来院された患者様の初診時口腔内写真です。
大学病院では、サイナスリフトを併用しての骨増生手術を勧められたため、治療期間が1年はかかると言われていました。
抜歯と同時にショートインプラントを埋め込むことで、1回の手術のみを患者様に受けて頂く計画を立てました。
咬合面から見た口腔内写真です。
歯根が壊れていることが分かります。

手術中

まず抜歯を行いました。
ただ残せない歯を抜くのではなく、インプラントのスレッドを噛み込ませるために周囲の骨を温存することが、抜歯即時埋入インプラントの成功の秘訣です。
蛇足にはなりますが、親知らず抜歯が得意な歯科医院で、インプラント治療を受けることを皆さんにはお勧めいたします。
抜歯の技術とインプラントの技術は、相互にリンクしているのです。
直径5ミリ長さ7ミリのショートインプラントを使用します。
歯列に沿った理想的なポジションにインプラントが埋め込まれました。
インプラントに仮蓋をセットしてから、隙間に人工骨を敷き詰めます。
ここまでの手術時間は20分しかかかっていません。
手術後のCT写真です。
太くて短いインプラントが骨内にしっかりと収まっていることが分かります。
この状態で8週間ほど待てば、インプラントは骨と結合します。
手術から2ヶ月後、型取り用のパーツ(スキャンボディ)をセットして、適合精度をレントゲンで確認します。
奥歯のインプラント上部構造の型取りは、プライムスキャンによる光学印象で行っています。
カメラによる型取りですので、嘔吐反射がある方でも辛くありません。

治療後

手術から2ヶ月半後に、上部構造(セラミック歯)が入りました。
側方から見ても、どこがインプラントか分からないクオリティに仕上げることができました。

今回のケースの治療費
インプラント1本→440,000円(税込)

*骨が非常に薄い場合、骨が全くない場合には、別途追加料金がかかることもあります。

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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