院長ブログ

院長 三浦 陽平

2023年 02月 24日

銀歯の中の歯根が壊れた方へのインプラント治療

日本の保険診療で多用されている銀歯。
銀歯には以下のような様々なリスクがあります。
・虫歯が再発しやすい。
・歯周病になりやすい。
・金属アレルギーになりやすい。
・銀歯の内部の歯根が壊れてしまう。

歯科修復物の使用年数に関する疫学的研究 口腔衛生学会46より

上のイラストのように銀歯を繰り返し使用してしまうと、最初の治療から18年後には歯を失ってしまうという研究データもあります。
当院には銀歯の内部の歯が壊れてしまったことで、インプラント治療を希望される患者様が多数来院されています。
本当は、インプラント治療が必要になる前に、銀歯をセラミックに交換しておくことが望ましいんですけどね、、、
やはりご自身の歯がずっと残ることがベストですから。

当院の診療コンセプトは以下のようになります。
①銀歯を早い段階でセラミックに交換することで、虫歯を予防。
②歯科衛生士によるクリーニングとメンテナンスで、歯周病を予防。
③不幸にして歯を失ってしまった場合は、インプラント治療で対応。
④一生涯のインプラントの本数を最小限にとどめる。

インプラント治療と予防歯科と歯周病治療を総合的に提供することで、患者様が何歳になってもしっかり噛めるお手伝いをしていきたいと思っています。

銀歯の中の歯根が壊れてしまった方へのインプラント治療例

左から2番目の銀歯が取れて来院された患者様の初診時口腔内写真。
銀歯の内部の歯根は完全に壊れてしまっていて、保存不可能でした。
CT写真でも、左から2番目の歯がほとんどなく、抜歯が必要なことが分かります。
また、1番左の歯も歯周病が進行しており、長期的な視点から抜歯をすることになりました。
2本のインプラント治療で、咀嚼機能を回復する計画を立てました。
まず、左から2番目の歯を抜きます。
抜いた箇所の真ん中部分にドリルでインプラントを埋め込む穴を掘っていきます。
今回の症例では、直径5ミリ長さ7ミリのインプラントを選択しました。
1番左の歯も抜き、1本目のインプラントを埋め込みます。
同じサイズのインプラントを1番左にも埋め込みました。
仮蓋とコラーゲンシートを敷き詰めて、オペ終了となります。
オペ後のCT写真。
歯根と同じ位置に、インプラントが埋め込まれていることが分かります。
オペから2ヶ月後に、口腔内スキャナー用のパーツを立てて、上部構造の型取りを行います。
完成した上部構造(セラミック歯)の適合状態をレントゲンで確認します。
インプラントオペから2ヶ月半後に、美しいセラミック歯が完成しました。
なお、左から3番目の歯はインプラントが骨と結合する間に、精密根管治療を行っています。

今回のケースの治療費
・インプラント2本→880,000円(税込)
《インプラント1本あたり440,000円(税込)》
・歯周病治療・クリーニング→12,000円
・抜歯→4,000円
総額896,000円(税込)

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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