院長ブログ

院長 三浦 陽平

2024年 10月 04日

粘液嚢胞で困っている方へ

当院では粘液嚢胞の治療を受けることができます。

粘液嚢胞とは?

唾液腺の出口が何らかの原因により潰れてしまい、唾液が溜まり直径5ミリ〜1センチくらいの膨らみができる病気です。

粘液嚢胞ができる部位は?

・下唇の裏(最も多い)
・頬の内側
・舌の裏
にできます。

粘液嚢胞ができやすい年齢は?

10歳未満から30歳代までに均等に発生すると言われています。

粘液嚢胞の原因は?

①歯列不正
歯並びがガタガタで、いつもと同じところで歯の先端が粘膜とぶつかってしまうことで、唾液腺の開口部が潰れる。
②誤って粘膜を噛む
食事中、誤って頬や舌を強く噛んでしまうことで、唾液腺の開口部が潰れる。
③矯正装置や入れ歯
矯正治療中の装置や部分入れ歯のバネが粘膜とぶつかることで、唾液腺の開口部が潰れる。

粘液嚢胞の検査は?

一般の患者様と同じように初診時に
・レントゲン検査
・口腔内写真検査
・歯周病検査
を行います。
まずは粘液嚢胞ができてしまった原因を突き止めることが大事です。
原因が残ったままだと、粘液嚢胞はすぐにまたできてしまいます。
また、治療後には
・病理検査
も行います。
稀に悪性の病気でる可能性があるためです。

粘液嚢胞の治療方法は?

外科的な切除による嚢胞的手術が推奨されています。
切除は、部分麻酔で行われます。
処置時間は15分ほどでしょうか。
粘液嚢胞は非常に再発しやすいため、潰れた唾液腺開口部だけではなく、周囲の小唾液腺と一緒に摘出する必要があります。
小さいお子さんの場合は、切除が難しいので、様子を見ることもあります。
嫌がるお子さんを抑えつけて、無理に切除する必要はありません。

粘液嚢胞の治療費は?

健康保険が適応されます。
窓口3割負担の方で約5,000円ほどとなります。
(クリニックでの部分麻酔の場合)

粘液嚢胞の切除後のリスクは?

①術後のしこり
②下唇の神経損傷
③下唇の形の変化
全て下唇の粘液嚢胞を切除した場合に起こり得ます。
いずれも時間の経過とともに、気にならなくなります。

大事なことは粘液嚢胞を切除する前に、お口の中の精密検査をすることです。
粘液嚢胞ができてしまった原因を特定することで、再発してしまう可能性を減らすことができます。

この記事を書いた人
院長 三浦陽平

くげぬま海岸歯科クリニック 院長の三浦 陽平です。何歳になってもしっかり噛めるように、すてきな笑顔でいられるように、20年後・30年後を見据え、やり直しがない本当に良い治療を提供していきたいと思っています。

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